14:20

どれくらいの時間がたったのだろう。混濁した意識の中に、明らかに今までとは違う声のかけ方をする人間が現れた。
「大丈夫ですか?」
「。。。はい。。」
『なんかプロっぽいなぁ。。救急隊の人かな?』
「○○まさきさん、25歳ですね?」
「。。はぃ。。」
「体は動きますか?」
「。。。。。はい。。」
体を動かそうと四肢に力を込める。。が体は思った以上に重く、ほとんど動かない。。
「無理に動かさなくていいいですよ。」
とりあえず、曲がっていた足をまっすぐ伸ばす。
「大丈夫ですか?」
「。。。。。。」
呼吸するのに精一杯で返事ができない。体を微妙に動かし意識があることを伝える。
すっと気配が遠くなる。男性はどこかに報告をしている様だ。
『救急隊じゃなくて警察官かな。。』
。。。
。。
。。。。。
人が側にいないとすぐに意識が混濁する。何度も意識が飛び、戻るたびにバイクで事故をしたという事実を確認するのに時間がかかった。何度も夢ではないのかと疑った。そのたびに現実であると認めなければならず、勇気が必要だった。
『このまま寝たら楽なのかな。。。』